創作におけるつんく♂と宮本茂の類似性

岩田
ゲームらしくまとめることよりも、
むしろ不必要な飾りの要素を剥ぎ取っていって、
本質の部分だけで勝負することを
志向してらっしゃったんですね。


つんく♂
そうですね。
だから、もう、キャラクターなんか
なくてもいいんじゃないか、
くらいに思ってましたから。
最終的にゲームとしてまとまったときに
キャラクターが活きてはいったんですけどね。
当初はやっぱりそのあたりに食い違いがあって、
ぼくからすると、どうして開発の方は、
キャラクターとかシチュエーションばかりを
先に決めたがるのかな、なんて思ってたんです。
でも、ぼくといっしょにダンスレッスンしてからは
出てくるゲームがぜんぜん変わりましたけど。


社長が訊く 『リズム天国ゴールド』つんく♂さん篇


以上のつんく♂の発言とNew York Timesの記事の宮本茂についての記述に類似性が見られる。

宮本さんの生み出すキャラクターがマリオとドンキーコングだけではなく、ピーチ姫やゼルダ、そしてクッパにリンクとゲーム界の有名キャラが目白押しであることを考えると、彼がキャラクター中心のゲーム作りをしていると思われるかもしれない。しかし実際はまったく逆だ。宮本さんによれば、ゲームのシステムや仕組みを考えるのがいつも先で、キャラクターはゲームデザイン全体を見て考えられ、配置される駒に過ぎないという。それは一見平凡で退屈に見えるゲームの基本要素に注力するということだ。ゲーム全体の流れや設定をどうするか、ゲーム内で達成すべき目標や克服すべき障害はなにか……。


「自分としては、私たちが作ったマリオやリンクなどのキャラクターを皆さんが好きになってくれるのは、ゲームそのものが楽しいからこそだと思います。ゲームに夢中になれるからこそ、結果的にゲーム同様、キャラクターも好きになっていくんだと思います」と宮本さんは語る。


任天堂に対抗するだって?w 無駄な抵抗はやめておけ ~最強の55歳~